学研ココファン、シスケアグループ買収 介護・育児拠点開設を加速

【高齢者の介護・医療ニュース】

 学研ココファンホールディングス(東京都品川区)は、高齢者住宅・福祉施設の企画・設計・コンサルティングなどを手掛けるシスケアグループ(同新宿区)の全株式を10月1日付で取得し、子会社化した。拠点開設速度の更なる加速が狙いだ。

高齢者施設等の開設支援に実績

 シスケアグループは、1990年設立の建築設計事務所エス・ピー・エーと、その子会社で高齢者住宅・福祉施設の開設支援やマーケティング事業を手掛けるシスケア(2006年設立)からなる。

 今回学研ココファンHDの子会社となることで、高齢者住宅運営の学研ココファンおよびユーミーケア、育児支援事業(保育園など)の学研ココファン・ナーサリー、人事・労務サービスの学研ココファンスタッフとは並列会社となる。買収額は非公表。

 今回のM&Aについて、学研ココファンHDでは「現在、当社では高齢者住宅を約80拠点、保育施設を約20拠点開設しているが、今後の高齢化・核家族化の進行速度を考えると、更なる拠点開設スピードの引き上げを検討しなくてはならない。開設コンサルティングの実績が豊富なシスケアグループを傘下に入れることで拠点開設スピードが飛躍的に速くなると確信した」と、その理由を説明する。

 エス・ピー・エー、シスケア両社の太田裕之社長は、引き続きグループ社長として経営にあたる。なお、シスケアでは「ご隠居長屋 和楽久」のブランドで、サービス付き高齢者向け住宅(以下・サ付き住宅)を運営しているが、同事業についてシスケアは「現時点では継続展開の方向だが最終方針は未定」としている。

 学研ココファンHDおよびその事業会社では、ユウワホールディングス(熊本市)よりサ付き住宅運営事業を承継したりしているが、今回の様に高齢者住宅の周辺事業を買収するのは初のケースとなる。



(2014年10月1日号)高齢者住宅新聞