アズビルの介護事業買収・・・ALSOK 在宅サービス事業強化

【高齢者の介護・医療ニュース】

 綜合警備保障(以下/ALSOK・東京都港区)は、ビルオートメーション事業などを手掛けるアズビル(同千代田区)の100%子会社で、介護サービス事業などを展開するアズビルあんしんケアサポート(同大田区)の全株式を取得する。取得予定は2月4日。

訪問・デイなど約30事業所運営

 アズビルあんしんケアサポートは、1987年設立。資本金は4億1005万円。現在、訪問介護、デイサービス、グループホーム福祉用具などの介護保険サービス事業を約30事業所展開するほか、緊急通報サービスなどの、あんしんセンター事業を展開している。特に、後者は全国約400の自治体に導入されるなど、官公庁向けでは業界最大手。2014年3月期の売上高は43億6900万円。

 一方、ALSOKでは、これまでも在宅介護事業を手掛けてきたが、昨年10月末、全国で70以上の訪問介護事業拠点を展開するHCM(東京都港区)の全株式を取得するなど介護事業を急速に拡大させている。

4つの介護会社 並列で事業展開

 今回の、アズビルあんしんケアサポートの子会社化は、在宅系介護サービス事業の拡大に加え、同社の緊急対応サービスの利用者数が約7万人おり、ALSOKの既存事業との有機的な連携・融合が可能なことなどもメリットと判断したもの。なお、株式取得日に商号を「ALSOKあんしんケアサポート」に変更する予定だ。

 今回のアズビルあんしんケアサポートの株式取得により、ALSOK傘下にはALSOKケア、あんていけあ、HCM、アズビルあんしんケアサポートの4つの介護サービス事業者が並列することになる。

 今後についてALSOKでは「4社の統合や、ブランドの整理などについては、現時点では考えていません。まだALSOKには介護事業としてのブランド力が十分にありません。それに対しHCMという社名や、同社が展開する事業所名『アミカ』には業界内で十分な知名度・ブランド力がありますので、こちらを使っていきたいと思います」とコメントしている。



(2015年1月28日号)高齢者住宅新聞