健常高齢者“住まいに不満” NPO調査

【高齢者の介護・医療ニュース】

 NPO法人老いの工学研究所(大阪市)は高齢者が持つ住まいへの不満や不安を調査し、女性の半数、男性の3割が住まいに不満や不安を持っていることが分かった。中でも年齢が低いほど不満を持っている傾向が明らかになった。

 調査は昨年12月から今年2月にかけて行われ、60歳から97歳までの663人が回答した。

 現在の住まいへの不満や不安を聞いたところ、「ある」「ややある」と回答したのは男性32・3%、女性49・1%だった。中でも60〜64歳までの60代前半が多く、50・7%。80代前半までが4〜5割と多かった一方で、85歳以上が21・4%と低くなっていたことで、同研究所では「要介護・要支援の状態にはない、自立した元気な高齢者の半数近くが住まいに満足できない状態」だと分析。健常高齢者向け住宅の不足を解消すべきだと提言している。

 不満や不安の内容では、「管理が大変」59・6%、「段差・階段がある」36・9%、「地震・災害が心配」24・1%など、住宅そのものに関する内容が続いた。



(2015年4月22日号)高齢者住宅新聞