看護師「仕事きつい」4割・・・医労連調査

【高齢者の介護・医療ニュース】

 日本医療労働組合連合会医労連・東京都台東区)は組合員を対象に看護職員の労働実態調査を実施した。調査結果から看護職の労働環境の厳しさや人手不足など、現場における課題が浮き彫りになった。


 この調査は医労連の組合員を中心に実施したもので、回答件数は女性2万9599人(91%)と男性2229人(6・9%)の計3万2372人。

 医療・看護事故が続く大きな原因を聞いてみると、「慢性的な人手不足による医療現場の忙しさ」が79・7%と最多。その他、「看護の知識や技術の未熟さ」36・1%、「交代制勤務による疲労の蓄積」25・5%などがあげられた。

 夜勤による不規則な生活が続く看護職は体調管理が必要とされるが、自身の健康状況については約6割が「健康に不安」と感じているようだ。労働時間が増えるほど、また病床数が増えるほど「健康不安」が拡大していく傾向があり、時間外労働がない場合でも半数以上が不安と感じていることがわかった。今の健康状態については「非常に健康である」が5・0%にとどまった。

 医療・介護分野においては看護職の人手不足が深刻な問題とされているが、仕事を辞めた理由として回答数が多かったのが、「人手不足で仕事がきつい」が44・2%と最も多く、人手不足がさらに人手不足を深刻する様子がうかがえる結果となった。その他の理由として「賃金が安い」が33・9%、「思うように休暇が取れない」が33・1%、「夜勤がつらい」が31・6%だった。介護職の仕事を辞める理由として高い割合を占める「職場の人間関係」は21・0%だった。(2月12日号)高齢者住宅新聞