ALSOK、HCM買収 高齢者住宅事業参入

【高齢者の介護・医療ニュース】

 綜合警備保障(ALSOK・東京都港区)は有料老人ホームなどの介護事業を展開するHCM(同)の全株式を取得し子会社化すると発表した。取得は10月31日を予定。取得額は非公表。

有料老人ホーム5棟300室強運営

 HCMは2002年設立。現在、在宅介護を中心に全国で70拠点以上を展開。また「アミカの郷」「アミカヴィラ」のブランドで、千葉と埼玉で5棟の有料老人ホーム(介護付4棟・住宅型1棟)、合計331室を運営。昨年10月には、関西で高齢者向け住宅に対し訪問介護訪問看護などを提供するアニストグループ(大阪市)を子会社化するなど、積極的なM&Aで事業を拡大してきた。
 2014年6月期の売上高は39億4800万円。経常利益は2億900万円。

 一方、ALSOKは、一昨年12月に在宅介護事業を手掛けるALSOKケアを設立し、現在東京・千葉で訪問介護事業所(居宅介護支援事業所併設)を5ヵ所運営している。また先月には、東京都目黒区で訪問介護事業所(居宅介護支援事業所併設)を運営する、あんていけあを子会社化するなど、近年介護事業に注力している。今回のHCM子会社化により、高齢者住宅事業にも参入する。

 今回の子会社化についてALSOKでは「HCMは都市部を中心とした事業基盤とすぐれた経営ノウハウを有しており、介護サービスを拡大する原動力となるだけでなく、高齢者向けサービスを発展させるために重要な存在」とコメントしている。

 一方、HCMはALSOKグループ入りの目的について(1)今後の介護保険制度改正などの様々な経営環境の変化に対応するための財務基盤の強化(2)ALSOKとの協業による介護保険内外・国内外における事業領域の拡大、を掲げている。



(2014年10月22日号)高齢者住宅新聞