セントケアHD、過去最高益 訪看の開設強化へ

【高齢者の介護・医療ニュース】

 セントケア・ホールディングス(東京都中央区)は、平成26年3月期第3四半期決算において、売上高が対前年比10・2%増となる236億3200万円、営業利益は18・4%増となる14億2100万円(利益率6%)となる過去最高益を達成した。

 地域のドミナント戦略、地域包括ケア体制構築のため人員体制強化を急ぎ、正社員雇用を促進している。専門職員の増員を目指し、特に訪問看護ステーションの新規開設に向け看護師やリハビリ職員を積極的に採用。採用目標は年間3000名の計画を立てる。

 また今期は和歌山県愛媛県の複合型サービスをはじめ、グループホーム5棟など、新たに26拠点を開設した。ショートステイもノウハウを積み増し黒字化。施設の統廃合を進め経営の効率化を図り、利益を増進させた。

誤薬や負担減らす来年に製品化

 施設運営と並行してちばぎん総研と共同で介護ロボット・服薬支援ロボットの開発にも着手する。介護現場では、服用薬の複雑化のため、誤薬(薬の飲みすぎ、飲み間違い、飲み忘れなど)の問題があり、服薬管理が必要な高齢者が増えている。

 服薬支援ロボットは、(1)1回分の薬を決まった時間に排出(2)音声や文字により服薬時間を知らせる(3)薬の取出し履歴を管理(4)見守り、などの機能を有する。2015年に製品化する予定で、看護師や薬剤師による服薬管理の新たな業務体制を確立。同時に、服薬支援ロボットを活用することにより、これらの問題の解決と、看護・介護職の負担軽減を図る。

 そのほか、新たな転倒予防ロボット、施設などの設計、自立支援型ロボットのコンセプト設計にも注力。また「訪問ルート作成支援サービス」システム開発も同時に行っており、このサービスを使用することで、訪問ルート作成時間を従来に比べ50〜90%削減することができる。(3月5日号)高齢者住宅新聞