特養個室率67.5%に・・・厚労省調査 4人部屋は2割強

【高齢者の介護・医療ニュース】

 2012年10月1日時点での特養の個室割合は67・5%と2011年10月1日より2・7ポイント上昇したことが厚生労働省の調査で明らかになった。これは3月13日に公表された「平成24年 介護サービス施設・事業所調査」の調査結果に基づく。この調査は、介護保険サービスを提供する全施設・事業所を対象に、2012年10月1日時点の状況を調査したもの。

ユニットケア3割が実施

 調査対象となった介護保険サービス事業所は32万4076カ所。そのうち実際に活動中の31万8334カ所について集計を行った。

 全国の特養数は6590。総定員数は47万5695人。一施設あたりの定員数は72・1人。平均入居率は97・8%となっている。

 全居室に占める個室の割合は67・5%で前年の64・8%より2・7ポイント上昇した。4人部屋の割合は前年より1・8ポイント減少した21・6%(下の表参照)。

 個室化の比率は老健の42・3%、介護療養型医療施設の20・1%に比べて高いものとなっている。ちなみに、老健介護療養型医療施設ともに居室で最も多いのは4人部屋。いずれも2011年に比べると減少しているものの、それぞれ全居室の41・5%、50・8%を占めている。

 ユニットケアを実施している施設は36・1%(ユニット型24・0%、一部ユニット型12・0%)。1施設あたりの平均ユニット数は6・1。

 入居者の平均要介護度は3・89で前年と同じ。ここ5年間でもほぼ横ばい状態となっている。入居比率に占める割合が最も多いのは要介護5で、全体の35・3%を占めている。なお、この割合は2011年より0・5ポイント減少した。また、次回の介護保険制度改正で、特養の入居対象から外される見込みの要介護1または2の入居者は全体の11・6%を占めており、微減傾向が続いている。(3月26日号)高齢者住宅新聞