ソニー、ゆうあいに出資 14.5%取得 転換社債引受も

 ソニーフィナンシャルホールディングス(SFHD)の100%子会社で、介護事業を展開するソニー・ライフケア(東京都渋谷区)は、「はなことば」などのブランドで介護事業を展開する、ゆうあいホールディングス横浜市)の発行済株式の14・5%を取得するとともに、総額15億円の転換社債を引き受ける。

全国29ヵ所展開 売上高約60億円

 株式取得に関する契約締結は4月30日。実際の取得は5月18日を予定している。
 
ゆうあいHDは2012年の設立。資本金は1000万円。ゆうあい、まんようなど9つの株式会社と2つのNPO法人を傘下に持ち、有料老人ホームを中心に、神奈川や信越南東北地域などで展開している。運営施設数は29、グループ売上高は2015年3月期で約60億円。

 最近では、家電量販店大手ヤマダ電機が開発に携り、一昨年6月にオープンしたサービス付き高齢者向け住宅「はなことば前橋」(61戸)の運営で話題となった。

 一方で、SFHDは、銀行・生保・損保事業に続く4本目の柱として介護事業を開始することを目的に2013年11月、横浜市の介護付有料老人ホーム「ぴあはーと藤が丘」を運営するシニア・エンタープライズ(現ライフケアデザイン)を買収した。

 翌年4月には、介護事業を統括する会社として100%出資でソニー・ライフケアを設立している。来年春には自社開発物件としては第1号となる定員48人の介護付有料老人ホーム(名称未定)を東京都世田谷区に開設する計画だ。

 今回のゆうあいHDへの出資について、ソニー・ライフケアでは「介護サービス拠点の広域・多店舗展開に対するノウハウを豊富に持っている、という点が資本提携先として優れていると判断しました。今後については、両社の合意などが得られれば、出資比率の引き上げなどの更なる関係強化についても可能性はあると考えています」とコメントしている。



(2015年5月13日号)高齢者住宅新聞