千葉の大型ホーム承継・・・アビタシオン M&A戦略強化

 福岡・千葉で特定施設を運営するアビタシオン(福岡市)は、居室数379・定員480人の特定施設「芙蓉ミオ・ファミリアマンション」を千葉県君津市で運営する芙蓉商事(同)と業務・資本提携を行った。同社は昨年にも九州の住宅型有料老人ホーム11施設(約200室)を承継しており、近年はM&Aによる拡大を続けている。

 「芙蓉ミオ・ファミリアマンション」は1975年6月開設の老舗ホーム。協力医療機関の千葉芙蓉病院と隣接しており、医療連携に注力している。
 
 一方、アビタシオンは1984年に第1号のホーム「アビタシオン博多?号館」を開設して以来、福岡で事業を拡大してきたが、2007年10月には「アビタシオン千葉」(千葉市)を、2011年5月には「アビタシオン京成千葉中央」(同)を開設するなど、近年は千葉県内での展開を強化していた。今回の芙蓉商事のグループ入りで、アビタシオンは千葉県内で800室を運営する最大手法人となる。

 「当社施設の入居率を改善させてきた手法で、承継した施設も更なる飛躍を目指す。また低入居率に悩む施設は少なくない。今後は蓄積したノウハウを外部にも提供していく」(吉井盛治会長)といい、コンサルティング事業も手掛けていく考えだ。

 会長の吉井氏がアビタシオンに参画したのは約3年前。他にも5つの医療法人に参画し、合計1000を超える病床を保有している。さらに近日中に九州の介護福祉専門学校についても承継が決定しているという。



(2015年8月12日号)高齢者住宅新聞