小僧寿し 介護参入 「けあらぶ」子会社化

 寿し及び弁当の製造販売などを行っている小僧寿し(東京都中央区)は6月13日、介護・福祉事業の運営と支援業務を手掛ける「けあらぶ」(東京都千代田区)の子会社化を発表した。けあらぶの第三者割当により1500万円で50%を取得する。

 けあらぶは、日本介護福祉グループの創業者である藤田英明氏が代表を務める企業で昨年6月に設立された。高齢者向けのコミュニティサイト「MATCHSTER(マッチスター)」や介護業界初の逆求人サイト「SCOUT ME KAIGO(スカウトミー・介護)」の運営、デイサービスセンター「MICRO HOME(マイクロホーム)」の運営などを展開している。

 株式取得により、けあらぶは既存事業に加え、小僧寿しとの新たな合弁事業として、「小僧寿し」と「介護施設」のコラボレーション施設「小僧の助(たすけ)」(仮称)を開発する予定とのこと。

 「小僧の助」では、施設利用者に「小僧寿しのお寿司」など、多種多様な普通食を提供するほか、「刻み食」「極刻み食」「ミキサー食」「ソフト食」などの介護食において、施設利用者の意見、要望を反映した介護食の開発、提供をする。

また、レクリエーションの一環として「お寿司の製造」体験など、「食と営み」の両面において、日本古来のお寿司文化を体感できる施設も開発していくという。

 そのほか、全国通所介護事業連絡会や日本介護福祉グループとの業務提携も視野に入れ、介護施設を対象とした宅配提供などの事業展開も検討する方針。



(2016年6月22日号)高齢者住宅新聞