大阪府、通告なしで実地指導 虐待への対応強化

 大阪府は、6月1日「大阪府介護保険施設事業者等指導及び監査実施要綱」の一部を改正し、虐待などが疑われる場合には、事前通告無しで介護保険施設・事業所への実地指導が行えるようにした。

 これまでの実地指導は府から事前通告を行った上で実施されていた。しかし虐待が疑われる場合などは、予め通知したのでは、日常におけるサービスの提供状況が確認できない場合もあるため、事前通告なしでも行えるようにしたもの。
 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などについても介護保険施設などと同様の扱いとし、老人福祉法や高齢者居住安定確保法に基づき、緊急の立ち入り検査を実施する。

 なお、府では所管権限を移譲した市町村においても同様の取り組みが行われる様に、はたらきかけを行う。

 府が所管する介護保険施設・事業所従事者による高齢者虐待は、2014年度は18件確認されている。



(2016年6月22日号)高齢者住宅新聞